愛犬死す—kosococo.妹

昨日、16年連れ添った愛犬のパスタが亡くなりました。 

出会いは横須賀の動物病院。
ワンコの里親を探すボランティアさんの紹介で、初めて会った時、
既に1歳になっていたキツネみたいなその子は、
私達に会った瞬間に嬉しくて、お漏らしをました。
これから一緒に暮らせる相手だとわかったのかもしれません。
あの日の事は今でも鮮明に覚えています。

しかし、とても気位の高い頭のいい犬だったので、
飼い主として、心から私達を認めてくれるまで、時間がかかりました。

脱走したりして、何度も私達を試すような事をしました。

後、どういう経緯で動物病院に来る事になっちゃったのか分からないのですが、
最初、長い棒や傘、人間の足をとても怖がる子でした。
これらを怖がらなくなるにも、数年かかりました。

里親探しをする前に、何か傷ついた過去でもあるのだろうとすぐに分かりましたが、
誠心誠意接する事で、怖くないよと教えるしかなかった。
それを怖がらなくなってから、本当の家族として、認めてもらえたような気がします。 

このようなエピソードにもあるように、
とても深い所でつながりを求める犬でしたし、
ペットという枠を超えて、私達もすごく深い所で通じ合える犬でした。

特に家族の中でも、最初から私との心のつながりはとても強いもので、
最初に心を許してくれた相手でした。

私の人生でも、ここまで自分を一番に、深く信頼してくれた犬は初めてで、
もしかしたら最初で最後かもしれません。 

頭が良く、神経質で、誰でも心を許す犬じゃなかったので、
家族を守る意識も強く、家に近づく人や犬に対し、とても強い態度に出る犬でした。

そのため、他の犬とトラブルを起こしたり、
知り合いを家に呼ぶのも気を使い、正直大変だ、と思うこともありました。
家に来る人にはピッタリくっつき、マークするので、
犬好きの人でないと呼びづらかったです。 

今のマンションに越してから、散歩の時以外、家の中だけで生活する犬になり、
朝夕2回の散歩は絶対で、家族で協力し合い、過ごして来ました。

家犬になってから、1人で留守番するのに吠えたりするようになりました。

そんな時出会ったのが、ペットショップにいたジャックラッセルのクッキー。
ペットショップで入念に面会をさせ、思い切ってその子を相棒犬としてうちに迎えることにしました。

かなり思い切った作戦でしたが、赤ちゃん犬にヤキモチを焼くかと思ったら、
その作戦は功を奏し、お姉さんとしてその子を世話し、
静かにお留守番出来るようになったんです。

私が見本にならなければ、みたいな感じになり、それから2匹はいつも一緒でした。

最近のパスタの衰え方に、この後輩犬は敏感でしたし、
なかなか鳴かない犬なのに、最後のお別れの時、悲しそうに泣きました。

ここ一年で急激に老いたのですが、
3月に誕生予定の私の第一子も見てもらえると思ってたので、本当に残念です。

最近は歩くのもままならず、カートに入れて散歩したりしてたので、
今まで話した事のない近所の人から、よく話しかけられるようになりました。

知り合いではないけど、毎日散歩していたのを見てくれていたんでしょうね。
「この前まで元気に走ってたのにね、頑張ってね」と言われる事が多かったので、
この近所の日常の風景になっていたようです。 

母体に悪いと思いながらも、今は事ある毎に泣いていますが、
ここは我が子に少し我慢してもらって、思いっきり思い出に浸り、泣きたいと思います。 

本当に今まで私達家族と一緒にいてくれてありがとう。
元気に走り回り、テヘッとした顔や、歯をむきだして笑う君の事、絶対に忘れません。

そんな相棒と会えて、私は幸せだと思います。
まだまだ一緒にいたかったけど、仕方のないことだね。
良く最後まで頑張ってくれました。安らかに眠って下さい。

ありがとう。



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